リアルのりある。〜夫婦間の財産分与トラブル〜 『家の名義書き換えにNGがかかった!』2021 09 30

リアルのりある。〜夫婦間の財産分与トラブル〜 『家の名義書き換えにNGがかかった!』

日付:21年09月30日 木曜日カテゴリ: スタッフブログ

こんにちは!リアルサービスの広報担当です。
本日は、9/23(木)に掲載した「夫婦間での不動産の財産分与」の具体例を、当社の代表・堤に聞いてみました!

 

◆夫婦間で同意があってもスムーズに名義変更が進まないケースとは

 

Q. 前回、20年以上の婚姻関係があるご夫婦なら、夫婦間の財産分与に対する特例が利用できるという話がありました。

【堤】夫婦間の財産分与で一番スムーズに進むのが、住宅ローンがすでに完済されている物件を、長く連れ添ったご夫妻の間で贈与する場合です。そうでなければかなり複雑になりますので、たとえ夫婦間で同意があっても、焦って名義を書き換えたりはしないほうが良いと言えます。

Q. どのようなときに複雑になってしまうのでしょう?

【堤】住宅ローンの返済中だと、かなり厳しいです。住宅ローンは、契約者本人の返済能力や信用情報をもとに組むもの。個人の返済能力で判断されるため、生計を同一にしている夫婦であってもパートナーが審査に通る保証はありません。

実際に、奥さまの返済能力が高いご夫妻から「支払いはこれからも自分がするが、名義だけ夫に変えておきたい」というご依頼を受けたことがあります。こちらのケースではご主人が審査に通らず、名義変更をいったん保留することになりました。

Q. 同居している夫婦だと簡単に変更できるように思いますが、違うのですね。

【堤】審査はあくまで個人に対して行うものですからね。それでも名義変更したいという場合は、事前に必ず不動産売買のプロに相談することをお勧めします。

Q. 名義変更の手続きは司法書士などに頼むのではないのですか?

【堤】不動産を贈与するには、不動産の評価価格を明示しなければなりません。その物件にいくらの資産価値があるのかをはっきりさせる必要があるのです。これは不動産売買のプロでなければできません。
私は相続関連の資格(公認 不動産コンサルティングマスター 相続対策専門士)も持っていますので、一貫した流れで手続きのお手伝いをさせていただいています。

 

◆夫婦間の贈与であっても、最低限の費用はかかる!

 

Q. 家族に渡す財産でも税金がかかると言われるのは、正直腑に落ちないところもありますが(笑)

【堤】そうですね。身内には簡単に渡せると思っている方も少なくありません。しかし名義変更は法律に定められた手続きが必要なため、夫婦間であっても所有権を移転する際には法律的知識と最低限の費用が必要です。ここは頭に入れておいていただきたいポイントです。

Q. とても難しい話になってきて、なんだか名義変更ができないような気になってきましたが・・・。

【堤】いや、登記上ではできるんです。できるんですが、返済途中の住宅ローンの借り換えは非常にハードルが高いということ。
それと、急いで名義を変更してしまって、あとあとになって不動産評価が変わることは当たり前に起こります。
とにかく焦って一人で行動せずに、得策があるかどうかをプロに相談してから決めてください、ということなんです。

中には「どうしても今したい」と、ご自身で名義変更するツワモノもいるのですが、後から後悔している方が結構いらっしゃって。そうなると損が出る可能性もあるのでですね。

Q. それはもったいない話ですね!

【堤】そうなんですよ!せっかくの財産なのですから、損はなるべく出さずに大切な人に渡したいでしょう!私たちプロはそのための存在ですから、いくらでもご相談いただいて良いんです。
プロの知識と経験を上手に使うつもりで、ぜひお気軽にご相談いただければと思います!